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ウェブ制作会社選びで失敗しないためのチェックポイント

今回はウェブ制作依頼を検討している方に向けて 制作会社選びでチェックすべきポイント についてご説明したいと思います。

ひとつめのポイントから順に見ていきましょう。

ポイント 1. サービス内容

ひとつめのポイントは サービス内容 です。 具体的にどんなサービスを提供してくれるのかをチェックしましょう。 一口に「ウェブ会社」「制作会社」といっても実態はさまざまで、一般的には次のようなタイプの制作会社があります

  • 戦略系
  • 企画系
  • デザイン系
  • 開発系
  • 広告系
  • 運用代行系

たとえば、「デザイン系」や「開発系」の会社は広告管理や運用代行の経験が無かったり、「戦略系」や「企画系」の会社は開発作業は他社に依頼していて自社では行っていなかったり、ということがよくあります。

ポイント 2. サービス品質

ふたつめは サービス品質 です。 提供サービスの品質(クオリティ)がどれぐらいなのかをチェックしましょう。 サービス品質を測るときの参考情報としていちばんわかりやすいのは実績です。 制作実績が公開されている場合はそれをチェックしましょう。 ただし、 実績でわかるのは多くの場合「ビジュアルデザイン」や「サイトマップ」等の表面的な部分だけ です。 ウェブプロジェクトの成功のためにはさまざまな活動を適切に行う必要がありますが、ウェブプロジェクトの土台となる戦略や企画、あるいは裏側にある情報設計やシステム開発等のレベルは制作実績から読み取ることは困難です。 また、 制作実績以外に参考になるものとして、ブログ記事や OSS (オープンソース・ソフトウェア)の活動、ウェブ業界人コミュニティでの活動 があります。 制作会社のプログラマが制作実績としてソースコードを載せていることはありませんが、 GitHub や Qiita 等での活動を見ると、おおよそのレベル感を把握することができるでしょう。

ポイント 3. 強み

みっつめは 強み です。 強みは「専門分野」と言い換えてもよいでしょう。 制作会社が提供するサービスのうちどこに強みを持っているのかを見るようにしましょう。 ウェブ制作会社がサービスを提供している分野が複数ある場合、そのすべての領域の品質が高いとはかぎりません。 よほどレベルの高い人ばかりが集まった会社でないかぎり、ひとつの制作会社が長けている分野はせいぜい 2 〜 3 個です 。 「うちは総合的にやっているので、戦略も、デザインも、開発も、運用も、何でも得意です」というのはほとんどの場合、環境分析を正しく行えていないか嘘を付いているかのどちらかです。 そのため、プロジェクトの性質と自社の性格に合った強みを持った制作会社を選ぶことが大切です。 ただ、それができるためには発注前の企画構想の段階で CSF (成功決定要因)を定義・明文化しておくことが必要になります。

ポイント 4. 価格

よっつめは 価格 です。 ポイントの 1 〜 3 はいわばマーケティングの 4P における Product なので、それとセットで Price の方も見ておく必要があります。 サービス内容・サービス品質・強みが求めるものとどれだけ合っている会社ても、費用対効果が合わなければ採用することはできません。 ただ、ウェブサイト制作は多くの場合 1 点 1 点カスタムメイドになるので、価格だけを単体で見て評価することは難しいでしょう 。 作られたサイトと価格をあわせて見たとしても、ウェブプロジェクト中には成果物が表に現れない活動もあるので、一概に価格の高低を判断することはできません。 価格の面でおそらくいちばんよいのは、実際にウェブ業界で働いていて制作の経験をある程度積んだ人に尋ねることだと思います。 友人や知り合いに詳しい方がいればぜひ意見を聞くようにしてみてください(ただし、無償で聞いてもよい関係でない場合は、代わりに何かを提供するのが筋です)。

ポイント 5. 安定性

続くポイントは 安定性 です。 ここでいう「安定性」には 2 つの意味があります。 ひとつは企業あるいは事業の存続性です。 もうひとつは働いている人の定着度です。 制作会社の事業そのものがなくなってしまえばプロジェクトを継続することができませんし、事業が残っていても人がいなくなっていればプロジェクトの体制の見直しが必要になります 。 ウェブ業界は他の業界よりも人材流動性が高いので、担当者の人が 3 年後に必ずその会社にいるとはかぎりません。 中には 3 〜 5 年経つと主力メンバーの大半が入れ替わってしまうような制作会社もあります(意外にたくさんあります)。 そのような企業かどうかを外から見極めるのは難しいですが、例えば、「年中採用活動をしているのに人数がいつまでも少ないまま」「社歴が浅いメンバーが多い」というのは危険な可能性が高いと考えることができます。 もちろん、大前提としてできるかぎり個人に依存しない形でプロジェクトを動かすことは必要ですが、人が頻繁にコロコロ入れ替わってしまうような制作会社だと通常スムーズに進む仕事でつまづいてしまうこともあります。

ポイント 6. 成功率

もうひとつのポイントは 成功率 です。 要はウェブプロジェクト全体の成功率で、野球で言うなら「打率」「出塁率」のようなものです。 これは他のポイントにもまして外から見極めることは難しいのですが、このポイントが大事ということは少なくとも意識しておくべきです。 ウェブプロジェクトにおいて重要なのは「ただ作ること」ではなくて、ウェブサイトやシステム、ウェブプロモーションを作った先にある上位目的・目標の達成です 。 その意味では、例えば「これまで 1000 以上のサイトを作ってきました」なんていうアピールは「サイトを作ったことがありません」よりはましですが、クライアント視点での成功率の高さを意味するものではありません。 ウェブ業界以外の方が思う以上に「ウェブサイトをただ作ること」と「ウェブプロジェクトを成功させること」の間には大きな開きがあるので、「重要なのは成功させることである」というのを意識して、制作会社を選ぶようにしてください。

ポイント 7. 文化

最後のポイントは 文化 です。 別のことばだと「価値観」「人柄」「社風」等と言い換えてもよいかもしれません。 要は 技術以前の根本的な考え方の部分 のことです。 当然ながら、人は技術だけで仕事をするわけではありません。 ウェブプロジェクトの多くはチーム作業でありコミュニケーションが必要になるので、基本的な価値観が合う方がプロジェクトはスムーズに進みます。 例えば、「事実と認識を区別して論理的・合理的に議論ができるのか」「どこまで細部に注意を払って仕事ができるのか」「他のメンバーを気遣った丁寧なコミュニケーションができるのか」といったポイントは、発注をしてプロジェクトが始まるよりも前の段階で知っておいた方がよいでしょう。 といっても、人柄や文化を客観的に点数づけて判断するのは難しいので、各担当者が感じた率直な印象で見るとよいでしょう 。 特に役に立つのは第一印象です。 文面や会話でのやりとりの第一印象で「あれ?」と違和感を感じるようなときは、多くの場合プロジェクトが始まってからも何らかの重大なトラブルに繋がる可能性が大きいと感じます。

その他のポイント

上にあげたポイントの他にも、状況次第で追加で見るべきポイントがもろもろあります。 このあたりは発注者側の状況によるので一概には言えませんが、例えば、 立地コミュニケーション方法 等はプロジェクトの進行に大きく影響することがあります。

以上のポイントを総合的に判断してウェブ制作会社の選定を進められるとよいのではないかと思います。

ウェブプロジェクトにはさまざまな要因が影響するため、プロジェクトの成功率を 100% にすることはできません。 しかし、個人の直感・勘だけで判断すると見落としてしまうようなポイントも、このように視点を決めてチェックするようにすれば、よりよい判断ができる可能性は上がると思います。

ウェブサイト制作をどの会社に依頼をするか迷われている方はぜひご参考にしてみてください。