Dyno

コーポレートサイトでの WordPress 利用率はどのくらい?

WordPress (ワードプレス)は「コーポレートサイトに適した CMS 」と言われることがありますが、実際にはどのくらい比率でコーポレートサイトに使われているのでしょうか? 今回は私自身の興味もあり、コーポレートサイトのうち WordPress がどのくらいの割合で使われているのかを調査してみました。

早速結論です。

コーポレートサイトの 20% 強で WordPress が使われている

調査対象は日本国内の上場企業の約 3400 サイトです 。今回の調査では WordPress を使用していると考えられるサイトはそのうちの およそ 750 サイト でした。 3400 中の 750 なので割合としては およそ 20% 強のサイトが WordPress を使っている という結果になりました。

国内の上場企業のコーポレートサイトにおける WordPress 利用率

尚、「サイトの一部でのみ WordPress が使われているサイト」はこの 750 サイトには含まれていません。また、調査の性質上 100% の精度で WordPress が使用されていることを判定できるわけではありません。ですので、実際の割合はもっと高くなるものと思います。

ちなみに、 2020 年 4 月時点におけるシェアが 2 位の Joomla! と 4 位の Drupal についても同じ調査の中で調べました。結果としてはそれぞれ 10 数個のサイトで使われていることがわかりました。 Joomla! と Drupal については WordPress よりも判定モレが少し多い可能性がありますが、世界的なシェアから推定すると Joomla! サイト・ Drupal サイトは多くても数十個ほどだと考えられるので、実態からそう大きくは外れていないのではないかと思います。

この数字は「上場企業のコーポレートサイト」を対象としたものです。ここからは推測ですが、中小企業では大企業よりも WordPress が使われる比率が高いと考えられるので、中小企業も含めるとコーポレートサイトにおける WordPress の使用割合はもっと上がるものと思います。日本の企業全体ではおそらく 30% 〜 40% ほどになるのではないかと推定されます(あくまでも推定です)。

この数字を見ると、巷でまことしやかに言われる次のような主張はまったくの嘘であることがわかります。

  • 「大企業は WordPress を使いません」
  • 「 WordPress はエンタープライズ CMS (大企業向け CMS )ではありません」
  • 「 WordPress は非力なので大企業では使えません」

コーポレートサイトだけを見てもこの数字ですし、コーポレートサイト以外にもサービスサイトや採用サイト等があることも考えると上場企業での WordPress 利用率は 30% 以上ぐらいになる可能性はあると思います。

今回はコーポレートサイトではどのくらいの割合で WordPress が使われているのかというお話でした。あくまでも上場企業に絞ったデータではありますが、ご参考になれば幸いです。

最後に余談ですが、上に名前をあげたものの他に今回の調査で目立った CMS をリストアップしておきます。

  • a-blog
  • concrete5
  • Movable Type
  • HubSpot