【 2020 年】シェア急増中の注目 CMS まとめ
2020 年時点でシェア急増中の CMS についてまとめました。
定番の W3Techs のランキングを情報源に、世界全体におけるシェアがトップ 70 位以内(= W3Techs でわかるもの)でなおかつ過去 1 年のシェアが一貫して伸び続けている CMS だけを選びました。
シェアが大きなものから順に 6 つご紹介します。
Shopify
Shopify (ショッピファイ)は EC サイト(ネットショップ)構築用のクラウド型 CMS です。 日本ではまだまだこれからな印象ですが、世界的にはアメリカを中心に今ものすごい勢いでシェアを伸ばしています。
W3Techs でのランキングは万年トップの WordPress に次ぐ 2 位です( 10 年以上もの間 2 位 3 位の地位を維持していた Joomla! と Drupal を 2019 〜 2020 年に抜きました)。
Wix
Wix (ウィックス)はシンプルさやかんたんさが特徴のクラウド型 CMS です。 HTML ・ CSS ・プログラミングの知識が無い方でも直感的な UI でかんたんにオリジナルのウェブサイトを作ることができます。 いわゆる「ノーコード」「ローコード」なウェブサイト制作サービスです。
W3Techs でのランキングは 6 位です。
Webflow
Webflow (ウェブフロー)はシンプルさやかんたんさが特徴のクラウド型 CMS です。 Wix ↑と近い位置づけの「ノーコード」「ローコード」的なサービスですが、インタラクティブアニメーションを作る機能や EC の機能、開発者向けの API 等を備えており、先行する類似サービスとの差別化を積極的に図っています。
W3Techs でのランキングは 19 位です。
Gatsby
Gatsby (ギャツビー)は JavaScript ベースの SSG 1 です。 React といういま最も人気のフロントエンドフレームワークを使用しています。 Gatsby を使えば、通常の静的サイトをも上回る体感速度をもたらす静的サイトが効率的に作れます。 Shopify ・ Wix ・ Webflow ↑がいずれもクラウド型 CMS であるのに対し、 Gatsby はオープンソースの設置型の CMS です。 Gatsby 社が主に開発しています。
W3Techs でのランキングは 28 位です。 ランキングはまだ 20 位圏外ですが、伸び率という意味では今回ご紹介する 5 つの中で最も大きく伸びています。
Ticimax
Ticimax (ティシマックス?)はおそらく EC サイト構築用のクラウド型 CMS です。 おそらくトルコの企業が開発・提供しています。 ウェブサイトがトルコ語のようで詳しいことはわかりません。
W3Techs でのランキングは 66 位です。
以上です。
シェア急増中の CMS の共通点
シェア急増中のこれらの CMS にはいくつかの共通点が見られます。
- クラウド型
- ノーコード・ローコード
- EC
- JAMstack
1. クラウド型
Shopify ・ Wix ・ Webflow には「クラウド型」という特徴が共通しています。 クラウド型の CMS の場合、利用者はウェブサーバーやソフトウェアを自社で管理する必要なく、使用料を払えば(あるいは無償で) CMS の機能をすぐに利用することができます。 また、ウェブ制作会社に依頼してオーダーメイドでサイト制作をしてもらうよりも低い予算で始めることができます。
2. ノーコード・ローコード
Shopify ・ Wix ・ Webflow にはプログラミングをまったくあるいはほとんど行わなくてもよい「ノーコード」「ローコード」という特徴が共通しています。 プログラミングはおろか HTML や CSS の知識を持たない方であっても CMS を使ってオリジナルサイトの制作と公開が可能です(ただし、プログラミングが必要ない場合でも EC サイトを構築するときはプロに依頼するのがよいと思います)。
3. EC
Shopify ・ Webflow ・ Ticimax には「 EC 機能」が共通しています。 EC の市場規模は過去 10 年以上にわたり毎年右肩上がりでしたが、これからのウィズコロナの時代にはますますニーズが高まることが予想されます。 EC 機能に対するニーズは今後も着実に伸び続けるでしょう。
4. JAMstack
Gatsby や Shopify には「 JAMstack 」アーキテクチャへの対応という点が共通しています。 Gatsby が提供するものは SSG で Shopify は API という違いはありますが、いずれも JAMstack アーキテクチャが今後人気を増すにつれてさらに人気が高まることが予想されます。 ちなみに、コンテンツ編集のための管理画面と API だけを提供する CMS のことを Headless CMS (ヘッドレス CMS )と呼びます。
ということで 2020 年時点で世界的にシェア急増中の CMS をご紹介しました。 ご参考になれば幸いです。
参考
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Static Site Generator の略で、日本語では「静的サイトジェネレーター」や「スタティックサイトジェネレーター」と呼ばれます。 SSG に興味のある方は次の記事もご覧ください。